かごしま黒豚

黒豚特有の鮮やかな赤身に、甘味を感じられる良質な脂身は鹿児島では「白身」とも呼ばれています。しっとりとした表面は艶艶しく、弾力ある肉を口にすれば、柔らかいのに歯切れはとても良く、噛みしめるごとに肉汁がじゅわっと口の中いっぱいに広がり、ほのかな甘みと奥深いうま味の余韻を残します。
かごしま黒豚は、肉質の高さはもちろん、バランスのとれたまさに豚肉の芸術品というべき逸品です。

歴史について

ルーツは古く、約400年前に中国から琉球、そして鹿児島へ伝来し、郷土の偉人・西郷隆盛もこよなく愛したといわれています。
在来の黒豚にイギリスから導入したバークシャーと交配する等品種改良を重ね、おいしさに一層磨きをかけ、今日では「かごしま黒豚」は多くの方面から高い評価を得ています。

かごしま黒豚の定義

肥育後期にさつまいもを10~20%添加した飼料を60日以上給与しており、鹿児島県内で生産・肥育出荷したバークシャー種(アメリカバークシャーを除く)であることが条件です。
出荷日齢は、およそ230~270日程度と一般的な豚に比べて1.2~1.5倍程の時間をかけて大切に育てた後、出荷されます。

かごしま黒豚の証明書制度

「かごしま黒豚証明書制度」とは、かごしま黒豚ブランド産地指定基準をクリアし「かごしまブランド産地指定」を受けた生産者グループが生産した、本物の「かごしま黒豚」を確実に消費者まで届ける制度です。
「かごしま黒豚」には、出荷の際に生産者名、出荷年月日、証明書番号を記入した「かごしま黒豚証明書」を添付し、販売指定店(精肉店・飲食店)まで流通し、無事消費者へ届けられると、証明書は協議会・生産者クループに返還され、出荷量と販売量の整合を確認します。
豚では他に例のない証明書制度で、徹底管理された流通体制により、消費者にとっても、産地(生産者)が明確なため、品質の高い本物の「かごしま黒豚」を安心して購入できる制度となっています。

特徴について

肉は筋繊維が細くアミノ酸を多く含み、脂肪が溶ける温度が他の豚肉より高いため、歯切れが良く旨みと甘みに富んでいて、さっぱりしています。
黒豚の体毛は黒色ですが、四肢・鼻・しっぽの先の6か所に白毛があるため、「六白(ろっぱく)」とも呼ばれます。

部位について

豚肉の部位についてご紹介します。

豚の部位

1.豚バラ:豚バラとは、豚のあばら骨周囲の肉です。濃厚な旨みが特徴で、薄切りにして焼肉やしゃぶしゃぶに最適です。

2.豚ロース:豚ロースとは、豚の胸から腰の部分にかけての背中側の肉です。赤身と脂身の割合ちょうどよく、キメが細かく柔らかな肉質が特徴で、ロースハムなどの加工品やとんかつ等に多く使用されています。

3.スペアリブ:スペアリブとは、豚の骨つきバラ肉のことです。バラ肉はあばら部分の肉なので、あばら骨に肉がついたものとも言えますね。骨と肉のつなぎ目の部分に旨みが凝縮されています。

4.豚タン:豚タンとは、豚の舌です。牛タンよりもかなり小ぶりで、同グラムあたりの値段も安価。食感がコリコリしており、牛タンと比較して歯ごたえがあり、旨みが強いのが特徴です。

5.豚舌なんこつ:豚舌なんこつは、その名の通り豚の舌のなんこつでです。普通のなんこつ以上にコリコリした歯ごたえが特徴。

6.豚頭肉:豚頭肉とは、こめかみから頬にかけての部位です。歯ごたえがあり、さっぱりとしているものの、濃厚な旨みが特徴です。

7.豚コメカミ:豚コメカミとは、豚の頬の上のこめかみ部分で、豚頭肉の一部です。弾力があり、やわらかく、ジューシーな味わいです。やきとりによく使われる部位としても知られています。

8.豚ハツ:豚ハツとは、豚の心臓です。コリコリした独特な食感と、淡白な味わいが特徴。牛ハツと比べると、より淡白でくせのない味わいです。

9.豚テッポウ:豚テッポウとは、豚の直腸に位置する部位です。切り開いたときの形が鉄砲に似ていることから「テッポウ」と呼ばれています。身が厚く、強めの歯ごたえは、噛めば噛むほど旨みが増していきます。一般的に豚ホルモンとして提供される部位でもあります。

10.豚コブクロ:豚コブクロとは、若い雌豚の子宮です。淡白な味で、柔らかくコリコリした食感が特徴。食用のコブクロと言えば、一般的に豚のものを指します。

11.豚足:豚足とは、豚の足関節より下の部分です。たくさんのコラーゲンが含まれており、長時間煮るとゼラチン状になります。

旨さの秘密

かごしま黒豚を支えるもうひとつのパワーは、カンショ(サツマイモ)。
カンショを飼料として与えることで黒豚の脂肪の質が向上することは、研究結果によっても明らかで、脂肪の融点が上昇し、不飽和脂肪酸含有量が減少します。
かごしま黒豚のさっぱりとした食感やしまりのある肉質はこういう点が背景になっています。
また、カンショを給与することで、赤肉脂肪中に抗酸化作用のあるビタミンEが増加することがわかっています。

レストラン

鹿児島では「白身」と呼ばれる脂身の甘味と、赤身である肉の部分の弾力を感じることができ、サクサクと揚がった衣に包まれた歯切れのよい豚肉からは旨味が溢れ出す、黒豚料理の中でも不動の人気を誇る“黒豚とんかつ“の定食を是非ご賞味ください。

直売店

かごしま黒豚・鹿児島黒牛はもちろん、新鮮で美味しいお肉・ハム加工品等各種取り揃えております!ぜひご来店ください!
※地方発送、電話注文も承っております。

公式通販サイト

又、オンラインでもご購入可能です。
しっとりとした表面は艶艶しく、弾力ある肉。ほのかな甘みと奥深いうま味を味わっていただきたいです。